【8月13日 AFP】フランス北部ブルターニュ地方の沿岸地域で、打ち上げられた大量の緑藻類が腐敗して有毒ガスを放出し、問題となっている。
地元当局は、腐敗した大量の藻の除去が困難であるとして、沿岸の一部を立ち入り禁止区域に指定した。同地方の80以上の地域に緑藻類が打ち上げられているという。
複数の環境団体は藻の発生について、同国のニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)政権が積極的に対処しなかったことが原因であると非難し、また、大規模な集約農業が藻の毒性を高める硝酸塩を発生させていると批判している。
前月28日には同地方の砂浜で馬に乗っていた獣医が意識を失い、腐敗した藻で滑って転倒した馬がほぼ即死する事故があった。獣医は付近にいた作業員らに救出されたものの、危険な状態を放置したとして当局を訴える構えを見せている。
ある地元当局者は「馬の死が、対応策実施へのきっかけになるかもしれない」と語った。9日には、住民約400人が緑藻類問題への対策を政府に求め、砂浜で抗議デモを行った。(c)AFP/Clarisse Luca
この問題となっている海岸はブルターニュ北部、Côtes-d'Armor県のSaint-Michel-en-Grèveだ。とてもきれいな海岸線で今年4月にここを通った。
私は数年前に「ブルターニュの農業と地下水汚染」という新聞記事を書いたことがある。肥料の使いすぎで硝酸塩が地下水を汚染していると問題になったのだ。
Saint-Michel-en-Grèveは硝酸塩が川から海へ流れ込む基点となっていると言われていて、他の海岸線と比べると以前から少し緑がかっていた。
今回の腐敗した大量の藻も硝酸塩と関係がありそうで、この問題は奥が深い。
Algues vertes. L'autopsie du cheval relance la polémique(le telegramme)